理念
放棄される犬・不幸な犬をなくしたい。生きる喜びをなくした犬を救いたい。
メロードッグレスキューは、犬が犬らしく生きる権利を守るために活動しています。
活動背景
01.
命を”消費する”ことが当たり前になっている社会
昨今のペットブームに乗じて、劣悪な環境下で繁殖犬を飼育する悪徳業者が後を絶ちません。ペットショップに並べられるかわいい子犬たちの裏には、パピーミル(子犬工場)と呼ばれる場所で、積み重ねられた狭く不潔なケージの中で放置され、手入れもされず、人の愛情もなく、ただ子供を産まされ続けて一生を終える犬たちがいます。一度しかない生涯を搾取される犬たちがいる現状は、「犬が好き」な人々のエゴが起こしている問題だということに気づかなければなりません。
02.
日本にもまだいる、野犬(やけん)の存在
野犬というともはや「どこか違う国の話?」と思われるかもしれませんが、実は日本でも多くの犬が野山で暮らしています。人と接することなく成長した野犬を待ち受ける現実は、厳しいものです。自治区によっては、野犬も野生動物として駆除対象になっている他、センターに収容されれば、その多くが殺処分の対象となります。個体差はあれど、警戒心が強い彼らが人との暮らしに馴染むまでには相当の時間とトレーニングを要し、脱走の危険もあるため、捕獲してすぐに一般家庭へ譲渡することは難しいからです。
03.
保護されても不幸せな犬がいる現実
数字だけを見れば、日本の犬猫の殺処分数は年々減っています。これは多くの活動家の方々の尽力の賜物です。ただし、殺処分を免れたすべての犬たちが、犬らしく幸せに暮らせているか?というと、答えは「NO」と言わざるを得ません。様々な背景で行き場をなくす犬たちの数は、幸せにできる飼い主の数を上回り、飽和状態。殺処分を免れた犬でさえも、保護された先で虐待やネグレクトを受けたり、安易な譲渡で再度放棄されたり、多頭崩壊の犠牲となることもあるのです。犬たちの運命は、手を差し伸べる人間にかかっています。
04.
日本の犬は愛されているけど、理解されていない。
これからは命を永らえる目的だけではなく、犬を始め、動物のQOL(Quality of Life)に重点を置いた保護・啓蒙活動が重要だと考えています。頭数過多に立ち向かうには、犬たちも私たちと同じ感情を持つ生き物であり、その権利や福祉を尊重されるべき存在であるということを、より多くの人に理解してもらうことが第一歩です。